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Product Digitalization for New Marketing Era
3Dモデルの使途と可能性が急速に拡がっています
建築・内装業界にデジタル・ツイン時代が到来
3Dスキャナーなどの3D機材の進化
3DスキャナーやiPhoneのLiDARスキャンアプリ等を活用して、室内空間を3D撮影することが出来る時代が到来しました。カメラレンズで、撮影だけでなく測量まで行っているわけです。ハードウェアは益々進化し、測量の精度を高めるための改良が進むことは間違いありません。
3D撮影した結果生成されたデータをお預かりすれば、それを元に簡単に3DモデルやCADデータを作ることが出来ます。
リフォーム工事の現場が3Dモデル化されるようになれば、クライアントは、将来の自宅となる空間モデルの中で、インテリアを検討することが出来るようになります。
建築業界は3次元CADの時代に
建築業界は、2次元CADから脱却し、3次元CADへの対応を急速に進めています。3次元をベースにしたBIM(Building Information Modeling)と呼ばれるソフトウェアが業界のスタンダードになりつつあります。
BIMで設計が行われているということは、そこには常に空間の3Dモデルがあるということです。BIMにも、高性能な3Dシミュレーション機能が付属していますが、BIM自体が非常に高額な建築専門家向けのソフトウェアであるため、BIMデータを他のアプリケーションで使いたいというニーズが当然のことながら出てきます。そこで、BIMデータをコンバートする機能が開発されたり、サービスが登場したりしてきているわけです。
この流れは今後も加速し、益々多くの建築プロジェクトが3Dモデルになっていくのは間違いありません。
CG静止画からアプリケーションへ
これまで家具の3Dモデルを最も制作してきたのは、CGパースの業界であることは間違いありません。CGパースの世界では、3Dモデルをレンダリング専用のパワフルなコンピューターで光の計算を行い、実写イメージと区別がつかないほど、高精細で写実性の高いCGを静止画の形でアウトプットします。
しかし、アウトプットが静止画に限られていたこともあり、CGパースの制作が終わると、せっかく作った3Dモデルも、それでお役御免となるケースが殆どでした。
ところが、昨今、3Dモデルをアプリケーション内で動かすという、新しいアウトプットの形態が登場しています。R.Designアプリも、その一つです。アプリケーションであれば、PCでも動かせますし、またはVRゴーグルを使って動かすこともできます。スマホを使ってARアプリ内で動かすこともできます。昨今の技術革新のお陰で、アプリのVisualのクオリティが大幅に向上し、写実性が高まっていることも追い風となり、益々多くのアプリケーションが開発されています。
またメタバースの勃興により、デジタル空間内で活動するための様々なアプリが開発されていますが、その中で、あらゆる物体の表現に用いられているのが3Dモデルです。
デジタル・マーケティングでの活用
デジタル・マーケティングの重要性は高まる一方で、どの会社も、WEBカタログやインスタグラムに上げる写真を定期的に撮影するなど、マーケティング向けのコンテンツ作りと管理に追われています。
ただ、スタジオを借りた写真撮影はいつも一日仕事ですし、フォトショップを使った修正加工も、時間を要する丹念な作業です。何よりも、実物がなければならず、撮影に使うソファやベッドをスタジオに持ち運ぶためにトラックを借りたり・・など、実に骨の折れる仕事です。
そのような中で、3Dモデルを部分的又は全面的に活用して、効果を上げている会社が増えてきています。
商品データベースの連動や合理化の必要性
3D対応とともにバックエンドの作業ボリュームが益々肥大化していきます。
各ブランド企業様では、各部門毎に異なる商品データベースを運用しているケースが多く見られます。
- 製造
- 受発注処理
- ECサイト
- Google Merchantなどの広告対応
このような業務プロセスの各々で、商品を構成する要素が微妙に異なってきます。そのため、各部門の担当者の方々が、目的毎に異なる商品データベースを用意し、時にエクセルをフル活用しながら、膨大な業務処理を進められているようです。
このような状況で、3Dシミュレーターの運用を開始したら、どのようになるでしょうか?
例えば、3Dでシミュレーションした結果を瞬時に価格表示したいと考えてみて下さい。
3Dの構成要素毎に様々なバリエーションがあり、各々について個別に価格設定が必要で、毎年ファブリックの見直しと価格改定が行われるとしたら、それだけでも膨大な作業量になります。
現在、各ブランド様が運用中の商品データベースには、以下の項目は存在しないと思いますが、今後は、これらの要素とどう連動させるかが重要なテーマになってきます。
- メッシュ(3Dの形のデータ)
- 各マテリアル・スロット毎に適用されるマテリアル
メタバース時代が本格到来したする前に、3Dモデルを視野に入れた商品データベースの構築を新たに検討する必要が出てきたようです。
R.DesignがサポートするProduct Digitalization
R.Designは、R.Designアプリを開発する一方で、各種ブランド向けに、3Dモデルを活用したProduct Digitalizationの導入支援を行っております。
将来を見据えた長期的な視野で3Dモデリングを行うだけでなく、3Dに係るデータを整備し、3Dに係る膨大な情報を各社内のデータベースと連動して効率的に処理する体制を構築することが重要だと考えています。
R.Designの3つのアプローチ
アプリ・オープン主義
3Dモデルの著作権は各ブランドが維持管理
3Dモデルは、今後、VR・ARも含め様々なアプリケーションで利用されるようになります。フォトリアルな表現の中で遠隔に住む人同士がコミュニケーションを取るようになる近未来は、もうすぐ傍です。
R.Designアプリは、そのようなアプリケーションの一つに過ぎません。
メタバース時代が到来すると、デジタル空間の中で店舗が出来たり、様々なサービスが提供されるようになり、様々なエンジニアが新しい機能を開発していき、かつてないスケールでコラボレーションが行われるようになると思います。
ハードウェアの進化も目覚ましく、将来どのような斬新なアプリケーションが登場するのか、予想すら困難です。
ブランドは、将来登場する様々なアプリケーションでも利用可能なスペックで3Dモデルの制作を行い、自らその著作権を維持しておくべきだと考えています。
R.Design商品データベースも、様々なAPIを活用してアクセスして頂けますので、ブランドの独自データベースとの連動や、他のアプリケーションでの活用もご検討下さい。
次世代アプリケーションへの準備
3Dモデルのデータサイズとクオリティのバランスをとることの重要性
3Dモデル制作の現場では、従来、以下のような区分がありました。
モデル区分 | 用途 |
---|---|
High Polygonモデル | 高精細で写実性の高いCGパースで利用。パワフルな専用サーバーで使う。 |
Low Polygonモデル | 一般ユーザーがゲームやWEBでサクサク動かせるよう、データ量を軽くする。 |
* Polygonとは?
私達も、2021年までは、各アイテムについて、高精度なHigh Polygonモデルに加え、R.Designアプリ用にLow Polygonモデルを制作してきました。
しかし、2021年に大きな技術革新が起き、従来のHigh Polygon/Low Polygonの区分が意味をなさなくなってきました。Unreal Engine5がNanite技術を採用し、高精度なHigh Polygonモデルであっても、アプリ内での動作性を損なわれなくなったのです。これを踏まえ、私達もLow Polygonモデルの制作を止め、高精度なHigh Polygonモデルの制作に専念できるようになりましたが、他方、無制限にPolygon数を増やし過ぎると、ファイル・サイズが大きくなりすぎます。不特定多数のユーザーにダウンロードして使ってもらうという環境では、ダウンロード時間が長くなるというデメリットが発生します。そのため、Polygon数とファイル・サイズの絶妙なバランスをとることが非常に重要になってきます。
これまで3Dモデルの制作は、主として建築パースや内装パースなど、CG静止画としてアウトプットする目的で行われてきました。レンダリング専用のパワフルなコンピューターで光の計算をして静止画を生成することだけが目的ですから、ユーザーのダウンロード時間や、ゲーム内での動作性を考慮する必要がなく、兎に角、膨大な数のPolygon数を持つモデルを制作して来たわけです。しかし、超High Polygonの3Dモデルは、次世代の様々なアプリケーションで活用することが出来ません。次世代アプリケーションを使うとなると、適正なデータ量の3Dモデルに作り直さないと行けなくなります。
逆に、過去10年の間に、3DのWEBシミュレーターを他社に先駆けて使われてきた会社様は、Low Polygonモデルに投資をされてきたはずです。WEB上でサクサク動かすためには、兎に角データ量が軽い必要がありました。ただ、このLow Polygonモデルは、今後登場していく高画質アプリケーションでは表現力の劣後が明らかに目立ってきます。
3Dモデル制作は、将来のビジネスのための投資です。
出来る限り、汎用性の高い形で最初から制作されることをお勧めしております。
各種ソフトウェアとの連動
各種ファイル形式に対応
3Dモデルを様々な用途でフル活用するには、各ソフトウェアで動かせる方式で用意しておく必要があります。
例えば、建築設計で利用するにはBIMに対応するファイル形式であったり、その他CAD向けのファイル形式に対応する必要があります。
マーケティング担当者がイラストレーターで加工したいという場合には、aiファイルが必要です。
どのような分野で3Dモデルを活用するかを整理した上で、所定のファイル形式で3Dモデルデータを管理しておくことが必要となります。
お問い合わせフォーム
よくあるご質問
Product Digitalizationの導入についてコンサルティングを受けることは出来ますか?
是非、ご相談下さい。
Product Digitalizationとは、単なる3Dモデル制作に留まりません。社内システムの変更が必要になることや、マーケティング部門だけでなく、製造部門の関与が必要になるケースもあります。まずは、現状の業務の流れを整理するところから、ヒアリングさせて頂きたいと存じます。